部屋。

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ギ・・・ギギ・・・ 蝶番がさびて擦れる音が響く。 不思議と室内の金属類は錆びていない。 ステンレス? ・・・わからんな。 鈍い光を放つ扉を開ける。 中に入っているのはなんらかの死体だ。 ・・・臭い。閉めよう。 いくつかの扉は開いているが、中は空だ。 ふむ・・・ ガタッ ドチャッ !!? 後ろを振り返ると、死体であったはずのものが動いていた。 よく見なかったのでわからなかったが、人の上半身を二つ繋げたような形をしている。 赤錆びた色をした皮膚からは粘液が滴っている。 そしてそれは、赤い目をこちらに向けると同時に飛びかかってきた。 素早く状態を反らしてよける。それは壁にぶつかって、アメーバ状に変わる。 壁は見事に溶けている。あんなのに触れたらただでは済まない。 素早く外にでて、扉を閉めると勢いよく叫ぶ。 リュウ「ファルコン、ドアロックだ!!!」 ファルコン「ドアロック完了」 危うく、骨までしゃぶられるところだった。 リュウ「ファルコン、あれはいったいなんだ?」 ファルコン「廃棄処理αです。廃棄物を取り込んで成長しますが、あの形になると暴走するためあそこで硫酸処理します。」 ・・・やっかいな。
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