部屋。

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リュウ「ファルコン、やつらの弱点は?」 ファルコン「最も有効なのは多量の硫酸ですが、少量で効くのは王水です。」 リュウ「おうすい?」 ファルコン「金を溶かすことのできる液体です。グレネードを使えば、王水弾を撃てます。」 グレネードか・・・ どこに、あるんだろうか。 ジュルッ ん? ジュルルルルッ 通気ダクトから、赤い液体が降りてくる。 最悪だ。王水弾はないから、対抗できる武器はない。 逃げるにしたって液体のように形を変えられたら、逃げることなどできない。 どうする・・・ リュウ「うわあっっ」 飛びかかってきたのを転がって避ける。 見事に壁は抉られた。くそっ ダクトからはさらに量を増して赤い液体が柱を作っている。まるで血のようだ。 リュウ「ぐぅっ」 腕にかすった。 かすっただけでも火傷したように熱い部分は、ほんの少し溶けている。 やばい。これはやばすぎる。 ―おまえの敵ではないだろう ん・・・? 声が聞こえる・・・ ―いつもお前の頭は騒々しいが今は静かだ。焦りと恐怖。それしか頭にない。 なんだお前は。 だいたい俺がなにを考えようが俺のかっ・・・ ―後ろ、危ないぞ !!? リュウ「うあっ」
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