日溜まりと布団とちょぱ坊と

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ふと見上げると畑の向こうに公営団地があった ベランダでは仲良し達がひなたぼっこ 旦那様の布団 奥方の布団 子供達の布団 大中小 それぞれのベランダに それぞれの家族が勢ぞろい 日溜まりのなか 主婦たちが布団をたたく 多分いつもの日常的な凡庸な風景… でもさ、なんかおかしいのさ 涙腺弱くて止まらないのさ 街並みにじんで 歩きにくいのさ おかしいっしょ こんな景色で泣くなんて おかしいっしょ ほんの少し前まで彼女とそうなれると信じてたなんて だっておかしいよね もう 一年も経つのに 「ほんの少し前まで」 なんて言ってる自分が
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