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ピピピピピピピッ
「んぁ?」
急に携帯が鳴った。
来夢の寝顔を見ている内にいつの間にか眠っていたようだ。
着信…
リュウさん?
「…ハィ…」
『何や。そのしゃがれた声は!早よ準備しろ!!行くぞ!』
「…行くって…何処に?」
『決まってるゃろ!!場所取りや!!』
朝の空気は、透き通っていて美味い。
こんな朝早くから出歩いているのは、新聞配達の勤労少年と骸骨かと思うほど痩せぎすな老人ぐらいだ。
少し肌寒い。
こんな日に運動会なんて来夢が風邪をひかないか心配だ。
「なんでこんな朝早くからなんですか?」
「アホ!早よ行かな場所がなくなるやろ!!一番前で見たないんか!?」
「近所迷惑っすよ…。みんなまだ寝てるんだから。」
まだ5時半だ。
来夢は、杏子さんに任せて、俺とリュウさんが席を取りに行く。
…それにしても早すぎだろ。
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