†神の憂鬱/愁帯†

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  それはまるで絶望           あの日私は   彼女を救えたと思っていた。   しかしそれは   孤独な私の戯言だった。       無力な私に   こんなにも重たく冷たい「愁」をくれたのは     背後からずっと私を見ている       “神”だった。             神は私に「愁」をくれた。   その代償に 神は私の「憂鬱」を持っていった。         コレは神から私に対する思し召しだった。           ──あの日救えなかった彼女を 神になった今なら救うことなど容易いでしょう?──             神は一言言い残し そして   私の憂鬱を吸い取った神は滅びて   神の「愁」を帯びた私が神になった。           今なら────   あの日の彼女を救うことが出来る──と───             しかし、   あの日の彼女はもう       あの日の神によって救われていた。         神が私に与えたもの       それは   「愁」ではなく   「絶」だったのかもしれない。             神は 誰からも 救われる事無く   ただ ひたすらに 孤独に 埋もれるしか 無いのだろうか      
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