出会い

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そして,聴いているうちに孝弘は無意識に呟いていた。 「…上手い…」 この子の世界観…声の響き… そこら辺の歌手とは比べモノにならないほど上手かった。 [遠くから僕だけをいつも見守っててください…] そして最後の伴奏も終わって,その子は息を吐き出した。 「さっきから聴いてたみたいですけど,どうでした?」 いきなりその子に話しかけられ,孝弘は焦った。 「え!?あ…ああ,すげー上手かったよ!」 すると,その子ふふっと微笑んだ。
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