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「…あ、私寝ちゃってたんだっ…!ごめんね、鉢峪君!起こすって言ったのに…」
「………」
「鉢峪君?」
「いや、うん。大丈夫、目ぇ覚めたし」
色々と思考を張り巡らせていたら、藤枝が俺の顔をのぞき込んでいた。
取り敢えず平常心を保ちつつ、携帯で時計を確認すると、後5分もすれば昼休み終了のチャイムが鳴る時間。
「…あー、藤枝」
「なに?」
「膝枕、さんきゅう」
立ち上がりながら藤枝を見ると、また顔を赤くしていた。
「…あれ、凄い恥ずかしかった…」
「……もう一つの願い事だけど、膝枕してくれたからもういいや。じゃあ、俺戻るな」
「あ、うん!」
赤い顔して下を向いている藤枝は…なんつーか…かわ、いくて
直視出来なかったから、さっさと準備室から去った。
ちょっと待てよ。なんでこんなに焦ってんだよ、俺…なんで、心臓早いんだよ。取り敢えず心臓止まれ。あ、止まったら死ぬ
パニックを起こしている頭と、何だかモヤモヤする気持ち。
一体俺は、どうしてしまったんだろうか…
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