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そして数ヶ月後
「位置に付いて
よぉ~いぃ~」
「バァ~~ン‼」
の号砲と同時に、私の体はプールの底を舐めるように進めた
「まだ、まだっ‼」
と私は体を水面に出さないように、耐えていた
しかし、私の体は浮力に耐え切れずに、浮き始めた
そして水面に顔が出そうなタイミングで、私の右手は水を掻き始めた
後はバランスを考えながら、私は無我夢中で泳いだ
そして無我夢中で泳ぎ、私の手がゴール板に触れた
「終わった、終わったわぁ」
と私は頭の中で思うと、立ち上がり、辺りを見渡した
立ち上がると、泳いでる時は気にならなかった、割れんばかりの歓声が、私の耳に飛び込んで来た
と同時に、私は振り返り、電光掲示板に視線を移し、順位を確認した
すると私は目を疑った
順位は私の頭で思った通り、最下位だったが、タイムが自己記録を二秒も縮めていた
そう、私は国体に参加していて、しかも、今、準々決勝のレースを終えた
そして私はプールから上がると、バスタオルを肩に掛けて、控え室へと向っていた
すると控え室前には、私が教えてるスイミングクラブの子供達が拍手で私を迎えてくれた
「ありがとう、ありがとうっ‼」
と私は子供達に言いながら、泣き顔を子供達に見られないように、控え室に逃げ込んだ
そして私は控え室で嬉し涙を拭きながら着替え、そして心を落ち着かせて、満面の笑みを浮かべながら、控え室から出た
再び、割れんばかりの拍手の嵐が・・・
私は子供達に頭を下げると
「ごめんねっ‼
みんなに応援してもらったのに
結果は、最下位でした
でも、休暇を終えて、元気になったら、更に鬼になって、みんなを鍛えますっ‼
みんな、今日はどうもありがとうございました」
と私は子供達に言うと、子供達に、もう一度、頭を下げた
すると、一段と拍手の嵐が激しくなった
それから三日後
私と翔子ちゃんの母親は、韓国行きの飛行機の中にいた
あの温泉旅行を機に、私達は更に親しくなっていた
温泉旅行の後、私の兄貴が結婚し、私の両親は兄貴達と一緒に暮らし始めた
私はアパートに、一人で暮らすようになった
すると翔子ちゃんの母親は、時々、私のアパートに来て、食事を作ってくれた
私はそのお礼に、翔子ちゃんの母親の愚痴を聞くようになり、その捌け口として性行為もした
「これも、不倫なのか?
それでもいい
翔子ちゃんの母親を愛せるのだから・・・」
と私は心から満足していた
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