76人が本棚に入れています
本棚に追加
切り立った崖の上。
背中に真っ白な羽の生えた青年が羽とは対称的な全身を黒一色で固め立っている。
青年はじっと雲一つない空を仰ぎ見ている。
不意に青年の視界が曇ったかと思うと、その頬に一粒の涙が流れ落ちる。
それを合図にしたかのように次々と涙が頬を流れ落ちていく。
『俺いつか和彦みたいな天使になれるかな』
青年の耳に少年の明るい声が聞こえてきた気がした。
その声に答えるかのように青年は叫ぶ。
最初のコメントを投稿しよう!