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意識の遠く奥底で何か機械音が聞こえてくるのを爆睡している木田良隆は感じた。
うるさいなぁ、と良隆が音の出所を無意識に手で探そうとしていた瞬間バタンッと部屋のドアが開いた。
「良隆! いつまで寝てるの! 早く起きないと学校遅刻するわよ!」
母親の怒鳴り声で良隆は跳ね起きた。
先程の機械音はどうやら目覚まし時計が鳴っていたようで、いまだにけたたましい機械音を響かせて良隆に起床時間を教えている。
とりあえず良隆は時計を止めて母親の方へと向く。
「おはよう、母さん」
「おはようじゃないわよ、早く起きてご飯食べなさい」
「は~い」
良隆はベッドから降りるとボサボサの頭に寝間着代わりのジャージ姿のままダイニングまで行く。
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