第1章
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じいさんはまだオロオロしてはいるものの、どうやら状況がわかったらしく、家族のほうに向き直った。 泣きながらじいさんの死を悲しむ遺族をみていると、なんだか俺まで泣きたくなってきた。以前俺がこういう場に立ち合って、同情して泣いているところを同僚に見られ、泣くなんてかっこ悪いと10年くらいからかわれた。そんなことがまたあっちゃならないから、俺は隣の病室に避難した。
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