第1章

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壁を擦り抜けて隣の病室へ移動すると、どうやらそこは個室らしかった。ガキがベッドの上で本を読んでいる。うーん…髪がキレイに結ってあるあたり女だな。個室だし、重い病気なのかこいつ。かわいそうに。 いろいろ考えていたら、ガキがこっちをむいた━━━輝かんばかりの笑顔つきで。 「おじさん、なにしてる人??なんで羽があるの??」 ……そろそろじいさんも踏ん切りがつくころだろうし、ガキには適当に返事しておこうと思い、口を開けたままハッとした。 こいつ、なんでまだ生きてるのに俺が見えるんだ!?
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