第参章†運命の出会いPART2“影に追われる少女”†

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ジョエルの不機嫌な態度を気にした様子もなくヴァーネットは椅子に座り直す 「内容は?」 ふう、と息を吐くと身を乗り出し聞き返した 『内容は、簡単に言えば人探しだ 念のため言っておくが簡単にはだからな』 ジョエルは訝し気に顔をしかめながらも話を続けるよう促す 『君は“リーナ・サンライト・ヴァレル”と言う少女を覚えているか?』 ヴァーネットは腕を組みながら問う 「ああ、覚えている。 たしか、ヴァレル家では珍しく橙色の瞳をしてたからな、確か魔力を行使するときは髪の色も瞳と同じ色に……」 ヴァーネットは静かに頷いた 「そのリーナがどうかしたのか?」 全てを悟ったジョエルはヴァーネットを睨み付けるように問う 『二週間程前、リーナが屋敷から逃げ出した』 ヴァーネットはこめかみを押さえながら……と言っても仮面の横を押さえているだけだが、ため息を吐きながら言い放った
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