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ジョエルの不機嫌な態度を気にした様子もなくヴァーネットは椅子に座り直す
「内容は?」
ふう、と息を吐くと身を乗り出し聞き返した
『内容は、簡単に言えば人探しだ
念のため言っておくが簡単にはだからな』
ジョエルは訝し気に顔をしかめながらも話を続けるよう促す
『君は“リーナ・サンライト・ヴァレル”と言う少女を覚えているか?』
ヴァーネットは腕を組みながら問う
「ああ、覚えている。
たしか、ヴァレル家では珍しく橙色の瞳をしてたからな、確か魔力を行使するときは髪の色も瞳と同じ色に……」
ヴァーネットは静かに頷いた
「そのリーナがどうかしたのか?」
全てを悟ったジョエルはヴァーネットを睨み付けるように問う
『二週間程前、リーナが屋敷から逃げ出した』
ヴァーネットはこめかみを押さえながら……と言っても仮面の横を押さえているだけだが、ため息を吐きながら言い放った
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