第参章†運命の出会いPART2“影に追われる少女”†

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『すまないな』 「何のことを言ってるか知らないが、気にするなよ家族だろう?」 そう言ってジョエルは唐突に通信を切った 『家族ね……光栄だ、こんな混血にそんな言葉は』 ヴァーネットの呟きは薄暗い部屋に虚しく響いた ‡‡‡ 「応援か……一体どんな奴が来るんだが」 リリィの顔馴染みから貰った林檎を噛りながら人気の無くなったメインストリートを歩く 「そう言えば応援の二人の名前聞くの忘れてたな……。 まあ、その内解るか」 ジョエルはまた林檎を一噛りする ‡‡‡ ――ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ 街頭すら疎らの裏路地を一人の少女が疾走する。 幾つもの路地を駆けぬけ“何か”から必死で逃げる 『路地をに逃げてるだけでは、引き離せない』 少女はひどく無感情に呟く 『魔力充填“脚部機能強化”』 少女は脚に力を込める 『飛翔脚[フライ・レッグ]』 一度高く跳び上がり壁を蹴り建物の屋根の上に着地する ――キシャァァァ!! 直後、下の路地から獣の咆哮が響いた 『少し不味い……』 その呟きの通り下の路地から十数匹の黒い獸が壁伝いに上がってきた 『貴方たちに捕まるわけには行かない』 少女は路地を走るときより数段上のスピードで屋根の上を疾走する。 だが、一体の獸が少女に追い付く 『不味い……!? きゃあっ!?』 迫って来た獸の一撃を避けようとした少女はバランスを崩し、その身体は宙に舞った
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