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降り止む気配ない雨のなか一人の男が空を見上げ立っている
「この世界でも雨は冷たいな」
男はコートに付いているフードの奥で悲しそうに目を細めながら呟いた
「どの世界も基本は変わらない、この雨が良い例さ」
もう一人の男が楽しそうに言った、その男の表情は奇妙な仮面によって窺い知ることは叶わない
「ヴァン、俺は…」
仮面の男の名を呼び男は空を見上げる
「お前は間違っちゃいない、方法はアレしかなかった」
男の言葉を遮り仮面の男は言った
「例え、どんな結果が待っていようとも護ると誓ったのだろう?」
仮面の男は諭すように男に語り掛けた
「ああ、そうだ……その結果俺が死のうとも」
空を見上げながら呟いた
「解ってるじゃないか、じゃあ私はもう行よ」
仮面の男は背を向け闇の道を開く
「捜し物が見つかれば良いな、レオン」
そう言って闇の中に消えていった
「雨…止んだな」
男はフードを取って呟いた。
雲間から降り注ぐ光に黒髪に深紅の瞳が輝いた
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