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明るい朝の日差しが、カーテンの隙間から差し込んで、私は眩しくて腕で瞼を隠した。
「……う………ん…」
と背中の方から声が聞こえてくると、私はハッと目を開けて腕を布団の中に戻して肩をすくめると、優しく背中から抱きしめられた。
思い出した…!
私、夕べ………喬さんと。
「…おはよう」
と少しかすれた声がして、私はどんな顔をしたらいいのか分からなくて戸惑いながらも、
「お…おはよう」
と答えた。すると、さらに私を抱く腕に力をこめて、ギュッと抱きしめてくれた。
「あったかい」
優しく喬さんがそう言うと、私はなんだかホッとしたように目を閉じて、温かいぬくもりを感じた。
「うん。あったかい」
そうして、少しの間私たちはお互いの温もりを感じていた。
「今日、仕事?」
喬さんに尋ねられて、私は頭を横に振ると、
「俺は夜、仕事あるから…昼間、ちょっとドライブしようか」
と喬さんが言うと、私はなんだか嬉しくて、背中の向きをかえて喬さんを見た。温もりと同じ優しい眼差しに、ドキッとする。
「うん!」
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