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夢中で観察を続けていると、あまりにも強い私の視線に気付いた転校生・遠藤と、ばちっと目が合ってしまった。
その瞬間、遠藤はビクっと肩を震わせたかと思うと、すぐに私から目をそらした。
・・・何アイツ。
転校生、
お前今明らかに私にビビっただろう。
何て失礼なやつなんだコノヤロウ。
ともかくも私は顔を上げ、また後ろにいる結衣に向きなおり、結衣の顔の前に親指をぐっとたてた。
「合格かな。あれはジャニーズにいそうな人材だね。」
「でしょ~~!!このクラスのヘボイモ男共よりよっぽどいいわあ。」
・・・結衣の斜め後ろの席では、結衣に密かに恋をしている佐々木くんが、声を殺して泣いていた。
結衣は正直すぎるからな・・・。
哀れ、佐々木。
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