君の声が届く場所で。<㊤>

転校生

「こりゃあの美少年君も終わりだねぇ。顔はいいのにもったいな～い。」

結衣はつまらなそうにそう呟いた。

「アンタ美少年には心が広いんじゃなかったっけ？助けてやんなよ。」

「心が広いって言ったのは、顔がイイならどんな行動しても許すってこと。
フォローしてあげるのとはまた別だよ～」

手をヒラヒラと振りながら結衣は軽く笑って言った。

「薄情者。」

「なら優花が助けてあげればいいじゃん。」

おいおい。なんでそーなる。

「何で私が・・・」

私はため息をついた。