転校生

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「アンタ男よりも男らしいし、ここで恩を売っておくってのもい~んじゃな~い? 弁当のおかずもきっと分けてくれるよぉ! しかも唐揚げとかハンバーグとかメインディッシュを!!」 こういう時に深く思う。 結衣はバカだ。 「どーだっていーよ。ハンバーグくらい自分で作るっつの。 第一ああゆうウジウジした奴大嫌いなんだよね。 マジうざい。てかめんどくさ・・・」 私の毒舌発言が波に乗っていたちょうどその時、 「ちょっとちょっとー、そこの根暗そうな転校生ー!!自己紹介ぐらいちゃっちゃとやっちゃてよー!」 ある男子生徒が、突然声を上げた。 ビクっと、遠藤は肩を揺らす。 「早くしてくんないと休み時間減っちゃうんだけどー。 マジどうしてくれんのー?」 男は頬づえしながらにやにや笑い、遠藤を見上げている。
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