転校生

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「遠藤アンタね・・・」 こいつには一発殴ってやんないとわかんないか・・・ 私は遠藤の顔に一発ブチ込んでやるために、椅子からから立ち上がろうとした。 ガタンッッ。 でも立ち上がれたのは、私の力によるものではなかった。 梶谷に制服の襟元をつかまれて引っぱりあげられ、強制的に立たされたのだ。 細長い目をさらに細くつりあがらせている梶谷の顔が、すぐそこにあった。 息づかいさえも聞こえてくる距離だ。 大して驚きもせず、私は冷めた目で梶谷を見る。 「おい・・・俺を無視してんじゃねーぞ、この男女。」 「・・・放して。汚ない手でさわんな。」 梶谷はさらに襟元を握る手に力を込めた。
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