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その日の夜、私は一緒エスカレートで入ってきたSと電話で話をしていた。やはり盛り上がったのはクラスの男子のイモさとMちゃんのことだった。うちらも当時はイモの分際でよく言ったもんだ。今なら分かるのに。
Sとは中学では一番仲良く親友的存在だった。共通点も全く一緒でマンガ好き、価値観も一緒だった。『うちらも化粧してMちゃんみたくなりたいよね☆』
Sはそう言った。
私は素直にうんとは言えなかった。私より目立つ人が同じクラスにいてはいけない。今思えば妬みだったな(笑)
私はSの話を変えた。
『私明日ストパーかけようかな。』
Mちゃんのサラサラヘアーに私は一目惚れした。そうなりたいと私はどこかで思っていたのにあえてそこを伏せ、自分の提案のように言ったつもりだった。でもSは私の心中を貫いていた。
『私もかけたい!Mちゃんみたくなりたいし』
後半は余分だと思いつつ私はSとの電話を切った。
私より目立つ子を蹴落としてやる。
幼い私の心はなぜか変な方向へ暴走した(笑)
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