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「聞いた話によると、IQが測定不能らしい……」
「十ケタのフラッシュ暗算とかも楽勝らしいわ。記憶力はIQに関係無いけど、円周率なんか数百億ケタまで言えるって言ってた。言うだけで何日もかかりそうね。どこかの国の記録保持者でさえ十万ケタが精一杯なのに」
「もう何も言えないな……。しか~し、そんなヴァースにも弱点はあるのだ。ミミズみたいな足の無い虫(=ゼン虫)とか、なぞなぞが大の苦手なんだ」
「ゼン虫の話は聞いたことあるけど、なぞなぞは初耳ね」
「物凄く論理的に考えるから、言葉の意味をひねってるなぞなぞは全く解らないのさ」
「へぇ~、今度私も試してみよっと」
「俺はゼン虫を使って、取り乱したヴァースも見てみたいなぁ。面白そうだ」
「やめといたほうが良いと思うよ。心力細胞結合(ハーティック・オーヴァードライヴ)を体得してからのヴァースさんは、ゼン虫を前にすると無意識に発動しちゃうみたいだから。もしアレンの悪戯だって知れたら、さぁてどうなるか……」
「やめときます……。ヴァースの技に三極心術(クジャタ)ってのがあるけど、あれって一体……?」
「心力集中を省略して一気に三連発する、ヴァースさんオリジナルの技術ね。三発全てを違う術にもできるし、三発分の力を一発に込めることもできるの」
「ああ、《二光赤壁》や《三光弾旭砲》ってのは、二発分や三発分を込めたってことなんだな」
「ヴァースさん、最近綺麗になったよね。男だって間違える人も少なくなってきてる」
「綺麗になった? 俺には全然変わってないように見えるけど」
「ふぅ、アレンよね……」
「いやいや、意味が解らん」
「アレンだわ……」
【顔面アップ】
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