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 アタシはそんなに飲んでないし、まだ眠たくもなかった。だから、 「っつーかさぁ、ミナちゃんさぁ、俺まだ飲み足りないし、ミナちゃんともっと話したいし、俺の部屋行こうぜ? 俺の部屋こっから近いし、翔寝ちまったし、行こうぜ? な?」  太陽さんの誘いに「うん」って頷いたわけ。すごい無理やりな感じがあったけど、アタシはそんなに時間が経たないうちに返事した。  その誘いがどういう意味か分かってるし、翔には悪いことだと思ってるけど、太陽さんは楽しい人だし、気分的にいいかなとも思っちゃう感じ。だって、翔寝ちゃってつまらないじゃん。それに、翔だってホストとしてお客の女と遊んでるわけだし、アタシだって少しくらい遊びたいし。それに、太陽さんが言ってくれた 。 「俺は酔ってるぜ、ミナちゃんも酔ってる。だから、これからのことっつーか、今からっつーか、全部、そーゆーのは夢なんだぜ、たぶんな」  らしい。  そう、これは夢なんだって。  夢は自由だろ? そうゆ―風に言いながら、太陽さんはアタシの肩に手を回しながら、アタシを翔の部屋から連れ出した。 『シちゃった  キョウ以外のオトコと…  でも  よかった  キョウのトモダチの  タイシさん  すごく優しかった  すごく楽しかった  キョウがアタシを愛してくれる  でも  タイシさんもアタシを愛してくれるって言ってくれた  困る  アタシにはキョウがいる  タイシさんとは流れでシちゃったワケ……  でも  ホンキになれちゃいそうなんだ……  キョウのことは好き  大好き
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