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玄関へ小走りで駆け付ける。その勢いを扉を開けるのに使う。
「はーい。どちら様ですか?」開けなきゃ良かった。
そこにいたのは真新しいスーツを着た女性。中身は魔将。波動で分かる。常人には分からないだろうけど。
確かコイツは………魔王の矢?名前はヴァ%☆◇□ナ〆〇だめだ。【今回】じゃ発音できない。やっさんで良いや。
「………っ!!主人の魔力を辿ってきたのに、なぜ貴様が!!主人は何処だ!!」大きな目ですね。驚くのは分かるが驚きすぎ。穴から目玉が飛び出しますよ。
「はい?貴男の主人なら【前回】死にましたが?」僕の姉なら食卓でコンニャク食らってますが。
「おい元勇者。からかうの止めて上がらせてあげようかぁ。客なんだし」来るなら最初から出させれば良かった。
「ああ、魔王様っ!!ご無事でしたか?!この鬼畜に傷は負わされておりませんでしたか?!」鬼畜ってひどいね。1キロ先から雨のように矢を降らせるアンタの方が鬼畜だよ。
「ヴァュナゥグァゥ。こいつ私の妹だから鬼畜とか言わないでくれるかぁ」コイツ発音しやがったよ。まったく同じ遺伝子なのに何でこんなに違うんだろ。記憶の差か。
「はい………?今なんとおっしゃいました?」わあ。さらに目が大きくなった。キモ。
「元勇者の白風優『シラカゼ ユウ』は元魔王の白風真央『シラカゼ マオ』の妹。一卵性双生児の」その顔の写メで呪いのチェーンメールが出来そうですね。
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