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「やっさんから仕掛けてこない限りやらないよ」やっさんが変な事しなければこんな事にならなかったのに。
「………今回は諦めます」そうしてくれ。潔く身を退け。この世から退け。
「ん。じゃあ食べよっかぁ。皿貸し」皿を手渡すと魔王がおでんを盛り始めた。がんもどき、はんぺん、卵、豆腐、豆腐、豆腐、豆腐。ちょっと待て。
「魔王様………なぜ豆腐ばかり?」あ、やっさん。僕が突っ込みたかったのに。
「え?気にしちゃならんよぉ?」うわ、自分の皿にはコンニャクばかり盛ってるよ。鍋の中にもうないじゃん。
「こら。コンニャクよこせ。好き嫌いするな」
「ちっ!仕方がないねぇ」仕方がないじゃないだろ。共通の好物を横取りするな。
「まったくもう、いつもそうなんだから。こっちの身にもなってよ」
「………いつもこうなのですか?」うわ。話しかけられた。明日風邪拗らせなきゃ良いけど。
「うん。まぁ、豆腐と名の付く物と豆乳と名の付く物は食べようとしない。後、牛乳も」
「そうですか………。生まれ変わっても好き嫌いがあるのは変わりませんでしたか」【前回】もかい!!
明日から『偏食さん』の称号を名乗らせよう。
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