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私は上半身を起こして待っていた
少し経ってから
「なんでい、寝てろっていったのに」
そう言って何か果物を持ってきてくれたみたいだった
「あ…あの…」
「なんですかい?」
「えっと…助けてくれて、ありがとうございます…。」
緊張からか、だんだんと下がっていく声
その人に聞こえたかどうか心配だった
「警察としてやらなきゃいけねぇ事をやっただけでさぁ…あ、今良いこと言った」
ちゃんと聞こえててよかった
それに とても面白そうな人
私は無意識の内に微笑んでいた
「あ、果物持ってきたんですがねぇ、林檎と蜜柑と桃とパイナップルと……どれがいいですかい?」
随分と沢山持ってきてくれたようだった
っていうか何でこんなに果物が…
って思うほど多かった
「じゃあ…林檎で」
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