16人が本棚に入れています
本棚に追加
/44ページ
「なぁ、今悲鳴聞こえなかったか?」
「オレは聞こえなかったけど」
少年四人は朱音が指差した光る方を目指し走っていた。
真っ直ぐな道を進んでいく。
突然後ろ方でドスンと大きな音がした。
少年達は振り返り歩調を緩める。
「おい…アレ……」
視線の先。
大きな金棒を持った黒い布で身を包んだ人。
微かに見える顔は口までで、その口はニヤリと笑っている。
「い、行くぞ!」
少年の一人が叫んだ。
その声に他の三人はハッと前を向き、また走り出す。
あれが主催の男性や朱音が言っていた“鬼”なのだろうか…
もしそうなら、逃げ切るしかない。
最初のコメントを投稿しよう!