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あれからどれだけ走っただろう。
もう直ぐゴールに着く。
恐怖と不安から逃れられる、と全員が思った。
「あと、少しっ…」
息切れをしながら少年達は走る。
その後ろを面白そうに鬼が追いかけている。
「腹減ったなぁ…」
鬼が呟く。
腹が減ったら、食べればいい。
スクスク笑い鬼が金棒を地面に叩きつけた。
ドシンッと重い音とともに大地が揺れる。
「!っうわ!」
少年の一人がバランスを崩し倒れた。
「ユウヤ!」
「さぁご飯の時間だぁ」
鬼が、震える少年…ユウヤを見下しながら言った。
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