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拳は鳩尾に入った。
だが鬼はビクともしない。
「邪魔なんだよ」
一瞬見えた赤色の瞳に体が凍り付く。
鬼はシュウを投げ捨て、金棒をリョウ目掛けて振る。
死ぬ…
そう思ったが、痛みが来ない。
鬼の視線はリョウより後ろにいっていた。
「雑魚のお出ましかぁ」
にたりと笑うと鬼は一瞬にして消えた。
「シュウ!」
「リョウ、今のうちに」
ユウヤに背中をさすられ咳き込んでいるシュウ。
片足で壁を伝い立ち上がるケイスケ。
リョウはケイスケに肩を貸し、ユウヤ達に声をかける。
「二人とも行けるか?」
「大丈夫!」
だから今のうちに…
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