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りん…
鈴の音と共にフワリと朱音が二人の前に現れた。
「もう一人は喰われたか」
「ユカリの、こと?」
シオリの問に視線だけを送る。
泣きそうになるシオリの手を引きながらマキは唇を噛み締めた。
朱音を追い越し二人は歩き続ける。
二人の背を追いながら朱音は沈んだ気持ちを弄んでいた。
エサを易々雑魚にやってしまった失態。
今まではこんな失態は無かったのに…
だから
今度は逃がさない。
夕闇が迫る街。
少女らの悲劇が始まった。
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