16人が本棚に入れています
本棚に追加
轟音と共に現れた六つの影は先程見たモノ…“鬼”
「ひぃ!」
マキが悲鳴を上げ、シオリが息をのむ。
にたっと嫌な笑みを浮かべた鬼は童話のように角が生え、牙を剥き出し恐ろしい形相をしている。
「チッ…早く逃げろ」
朱音が二人を叱咤する。
急いで駆け出す二人を背に朱音は鬼を睨み付けた。
「これ以上、深魔様のモノをやるものか」
片手を鬼の方へと向ける。
「火射、轟炎華」
響きのある重い声。
言われると同時に赤色の光が集まりだす。
「火刃裂」
ぶわっと熱風が広がり、光が刃と化し鬼を切り裂く。
裂け目から火が上がり、鬼は一瞬にして灰となった。
最初のコメントを投稿しよう!