トモダチ…?

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風が舞う。悲鳴と叫び声が耳をつんざき、黒い光りが横ぎった。     「あーあ、朱音チャン傷だらけだねぇ」     間延びした低い声が次いで聞こえた。 振り向くと一面白い世界中、目立つ黒がそこにいた。   塔のような場所の上で風に靡く黒装束。 見えそうで見えない顔。だが、にやりと笑っている口元は時々見える。 大きな金棒を持った、人のような彼は音も立てずにシオリの横へと下り立った。
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