トモダチ…?

12/16
前へ
/44ページ
次へ
「遅すぎだ、馬鹿」 「あぁ怖い」 「五月蝿い」     はいはい、と溜め息をつきながら黒装束の彼は言った。   この人はきっと私達を助けてくれるんだ。 だって朱音と仲良しだもの。   そう思うと安心し、緊張が一気に消え去った。     「のーなしの雑魚がピーピーうるさいんだよなぁ、飯の邪悪なんだよ、ねっ!」     金棒を横殴りに振るう。 鬼が両断され砂となり消えていった。 振り下ろし、薙ぎ払う。 その度に鬼が消えていく。     「もぉおっと楽しませてくれよなぁ!」     地を這うような低い声は喜びを帯びて楽しそうに聞こえた。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加