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「遅すぎだ、馬鹿」
「あぁ怖い」
「五月蝿い」
はいはい、と溜め息をつきながら黒装束の彼は言った。
この人はきっと私達を助けてくれるんだ。
だって朱音と仲良しだもの。
そう思うと安心し、緊張が一気に消え去った。
「のーなしの雑魚がピーピーうるさいんだよなぁ、飯の邪悪なんだよ、ねっ!」
金棒を横殴りに振るう。
鬼が両断され砂となり消えていった。
振り下ろし、薙ぎ払う。
その度に鬼が消えていく。
「もぉおっと楽しませてくれよなぁ!」
地を這うような低い声は喜びを帯びて楽しそうに聞こえた。
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