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次々に居なくなる鬼。
いつの間にか最後の一匹になっていた。
「バイバイ」
ニヤッと笑って金棒を振る。
鬼の叫び声が途中で切れて、砂が舞った。
終わった。
コレで帰れる…
シオリは止まりそうになる足を動かし、朱音に問う。
「ゴールってあそこでいいのよね?」
指差す先は光が立ち上る場所。
「ああ、だが…」
――お前達はたどり着く事は出来ないだろうな。
「ぇ?」
朱音が言った言葉に疑問を持った瞬間だった。
黒い何かが左側を横切って、次いで赤い何かが辺りに散った。
あぁ、この赤いのって
―――――血だ…
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