16人が本棚に入れています
本棚に追加
「ぁあ゛あああああっー―――!!!」
燃えるような熱さと、痛み。
そして腕の重さが感じない。
何が起こったのかわからない。
ただ止まったら駄目だと脳が足を動かしていて、動く度に血が辺りに落ちる。
「シ…オリ…」
「痛い、痛いよぉ!」
涙が血と混じり流れてゆく。
そんな姿を朱音は無表情で、隣の彼は楽しそうに見ている。
「あはっ痛いぃ?いいねぇその顔」
「ぅあっ…!」
髪を引っ張られ体が中に浮く。
顎を掴まれ上をむかされた。
きぢれた布の隙間から見える青い瞳が歪む。
マキは一歩また一歩後退った。
ねぇ、助けてよマキ。
「マ゛、キ…助げて…」
「ひ!いやぁあ!」
伸ばした手は何も掴めなかった。
最初のコメントを投稿しよう!