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太陽が傾き始めた頃、彼等は“迷走ゲーム”の会場についた。
「ココか」
「なんか薄気味悪い」
木に囲まれた神社の前に立ち竦む。
全員が黙ると聞こえるのは鳥の鳴き声と木の擦れる音だけだ。
怪しい雰囲気に包まれた空間にカランと乾いた音が鳴った。
「おや?お客かな?」
全員が一斉に振り返る。
ソコには直垂姿に十徳を羽織り赤い扇子を口元にあてた不思議な男性が居た。
先程の乾いた音は下駄の音だろう。
「迷走ゲーム…致しますか?致しませんか?」
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