秋田県

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昔々、あるところさおじいさんとおばあさんが仲良く暮らしてらっけど。 ある日、おじいさんは山さしばかりに、おばあさんは川さ洗濯に行ったど。 おばあさんが洗濯してらっきゃ、川上からでっけぇももっこが流れてきたっけど。   「まあ、なんとでっけももっこだべか。 おじいさんはももっこが大好きだから、きっと喜ぶべ。」   おばあさんはももっこどこ拾って、家さ持って帰ったど。 おじいさんとももっこどこを開けてみだっきゃ、中からわらすこがでてきたど。 ももっこから出てきたから桃太郎となめっこつけだど。 やがて桃太郎はでっけくなったど。 そのとき、村では鬼が宝物だり食べ物だりを盗んで、荒らしてあるいでらっけど。 そこで桃太郎は鬼退治さ行ぐことになったど。   おばあさんさこさえてもらったきびだんごどご持って、桃太郎は鬼ヶ島さでかけたど。 途中、いぬっこが出てきて桃太郎さ言ったど。 「桃太郎さん、どこさ行くのですか。」 「鬼ヶ島さ鬼退治さ行ぐったよ。」 「こっしゃつけだものはなんだべが。」 「きびだんごだ。 おばあさんがこさえでけだった。」 「お供するがら、ひとつけれじゃ。」 こうしていぬっこは桃太郎さついで鬼ヶ島さ向かったど。
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