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「さてアーセア。本当のことを話して貰おうか。」
六は睨みながら言った。
「エ‥?ナニヲデスカ。」
「あーあ。ったく。シラ切るんじゃねーよ。お前、ちゃんとした日本語話せるし、恐らくだが、日本の滞在期間の方がフランスより長いだろ?」
青が間髪入れず早口で言う。
「え?え!?」
優希は一人訳が分からず3人を見ている。
「………………………そうです…私は生まれはフランスですが日本で育ちました。」
…アーセアのさっきとは別人のような丁寧な日本語。
「えー!アーセアさんなんで黙ってたの!」
優希の当たり前な疑問というか叱咤が入った。
「………前の日本の学校では…独りフランス人で金髪で瞳が碧いので…男子とは仲が良かったんですが…女子が……」
「男子に人気があるのを妬いたイジメって辺りか。」
六が言い当てた。
「はい。だからこの学校ではフランス人のままのフリをしてなるべく皆さんと話さずに距離を置けるように…」
どうやらアーセアは同じ失敗をしないようにしたらしい。
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