全ての始まり☆

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「晴輝、簡単には逃がさないよ!」 先に追い付いた晴夏がいう。 「はいはい。」 晴輝は子供を宥めるように言ってすたすたと言ってしまった。 「ホント心が読めない弟。 ホントにあたしの弟なのかな」 ため息をついた晴夏はわしゃわしゃと頭をなでる。 晴輝は不機嫌そうに手を払った。 「俺だっておもうよ、 なんでこんなバカが姉なのか。 俺は頭いいのにな。 あの母親からこんな仔がうまれんの当たり前だとおもわないわけ?」 やはり無表情な晴輝の顔をじっとみた後、そだね、と納得の表情をみせた。 「晴夏、晴輝。早すぎ。」 晴陽が「やっと追い付いた」と言って二人にニコッと笑い掛けた。 「晴陽姉が遅いだけだよ。 俺は普通の早さだし。」 「やぁな弟。」 晴陽は頬を膨らませた。 「よぉ、相変わらず仲いいな。」 背後から声がした。この声は…… 「「悠璃!」」 晴陽と晴夏は同時に振り返る。 「仲良しこよし。俺は抜いてね。どうでもいいけど晴陽姉、晴夏姉、悠璃兄、遅刻するよ。」 晴輝は三人を軽く見上げると、早足で小等部へ行ってしまった。 「まぁ俺と会った時点で遅刻決定だな」 ニカッと笑む悠璃を恨めしそうに見上げる双子。 晴夏は悠璃を軽く殴った。 「校長買収したから大丈夫だよ♪♪」 晴陽はニコッとほほえみながらも相当黒いことを言っている。 「じゃあ一限目サボろう。 カッタルい」
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