未遂

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次の日、 雅人は椛の呼び出しに心を踊らせながら駅前に向かった。 駅前に着くと椛が俯き加減で待っているのが見えた。 雅人はその姿を見て嫌な予感を感じたが、 雅人:椛、随分早いんだな。 と明るく笑って椛に近づきながら声をかけた。 その声に反応して顔を上げた椛は、 椛:昨日は遅くにメールしてごめんなさい。 一生懸命に明るく振る舞う。 雅人:別に構わないよ。 で、今日はどこか行きたいとこでもあんの? 椛:いえ…あの… 話さなきゃいけない事が… 雅人:…わかった。 どこか落ち着く場所に行こうか… 椛:公園…がいい… 雅人は頷き、椛の右手をソッと握り歩き出した。 公園に着くまで2人は一言も言葉を交わさなかった。
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