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椛は苦しんでいたのだ。
俺は何もしてやれなかった…
なぜ話してくれなかったんだろう…
俺も幸せだったよ。
ずっと続くと思っていた。
こんな形で椛を失いたくなかった。
椛、どこにいるんだ?
俺の傍にいるのか?
雅人はただ葛藤するしか出来なかった。
その夜。
雅人はなかなか寝付けなかったが、うたた寝をし始めた頃
?:…さ…と…雅…人…
誰かに呼ばれている様な気がして目を開けた。
雅人:誰?
もしかして…椛…
椛:雅人、ごめんなさい…。
でも誰のせいではないの。
私が弱すぎたの。
私はずっとあなたの傍にいるわよ。
雅人…
幸せにしてくれて…
ありがとう…
雅人は夢見心地のまま椛の言葉を聞いていた。
その頬には涙を流しながら…
椛の気配が消えると
雅人:椛…ありがとう。
最後に逢いに来てくれたんだな…
そのまま吸い込まれるように眠りに付いた。
その顔は微笑んでいた。
まるで夢の中で待ち合わせをしているかのように…
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