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わからない…何故自分がここにいるのか。
ここは一体どこなのか、私は誰…?
歩く…ひたすらに…どれくらい歩いたろう、周りを見ても何も見当たらない。
彼女はしゃがみ込み顔を沈めた。
辺りが物凄いスピードで景色を変えていき都市が出来ていく。何かに気付き顔を上げた、
「おかえりなさい」
初めて見る顔にそう言われた。
後ろには大勢の知らない顔。
「ここは君の家だ」
彼女は表情一つ変えずに涙を流した。
光を失った人々の中に彼女も消えていく、これで彼女もこの街の住人。
ここは全てを忘れた者達の街……
“忘却の街”
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