檸檬の木

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 コンビニで肉まんと美紀の好きなチーズケーキを買って公園に行く。  辺りはもう夜の闇で満たされていたのだけれど、ヒグラシがまだ鳴いていた。  僕はベンチに腰掛けて肉まんを頬張った。  なんだか帰りにくかったけれど、僕は家に帰った。家に入る前に庭をそっと覗いたけれど、縁側に彼女はいなかった。  玄関には美紀の靴がきちんと並べられていて、彼女が家の中にいることはわかった。    台所に彼女はいた。 「おかえり」  彼女は夕食の支度をしていた。
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