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-カオス軍、大気圏突入シャトル-
シャトル内には、シャトルを操舵している背の低い男、大股を広げてシートに座る筋肉質の男、そして足と腕を組む銀髪の男がいた。
「シュウ隊長、大気圏突入まであと7分です。あと後方にユニオンの奴らが迫っています。」
「ユニオンが?!隊長!やはり私は出撃します!!」
背の低い男が冷静に状況を説明し、筋肉質の男が銀髪のシュウと呼ばれる隊長に懇願した。
「放っておけ。直に《奴》が来る。ブロウ、俺達は地球に降りることだけを考えろ。」
シュウは、ゆっくりとブロウをなだめた。
「…はい。すみません。心配性な者で。あの輩と機体、私はまだ信用してないもので…。」
「まぁ、それもそうだな。だがパイロットはともかく、あの機体は素晴らしい。是非とも俺が乗りたいくらいだ…ククク。」
不気味な笑みを押さえるようにシュウは静かに笑った
窓から見える景色は赤く染まり、いよいよシャトルは大気摩擦の世界へと招かれることを知らせる。
「隊長!大気圏突入まであと5分です!」
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