第1話「訪れた、crisis」

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「ねぇ…、トウヤくん。起きて。ねぇったら…」 ささやかれた声もそうだが、甘い… 甘い匂いが俺を包む。 しかし、その匂いの発信源を確かめようともせず、俺は再び眠りにつこうとした。 「ねぇったら……いい加減に起きなさい!!!」 パンッ! 平手打ちのような音が部屋でなって、俺はビックリして起きた。 じわじわと、左の頬がジンジンと痛くなってきた。 どうやら平手打ちの様な音じゃなくて、俺の左頬で平手打ち。 目の前には、可愛い幼なじみの女の子。 朝早くから、平手打ちで起こされる。 どこぞのアニメのワンシーンだ。 「へいへい。起きたよ。ちなみに朝から左頬に平手打ちはやめてくれないか?右頬にもしないと顔のバランスが崩れるだろ。」 そう言いながら、喉がカラカラだったので水を飲みに立ち上がった。
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