想い

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「千紗、もし俺が---」 彼は私に何を言おうとしたのだろう。 彼はこの世界に何を望んでいたのだろう。 私はもう大学生になった。 それでも私の時間はあの頃の高校3年生で止まっているの。 今の私にはこの世界が色褪せているようにしか思えてならなくて。 ねぇ、智也。 私、戻りたい。 あの頃の、智也が全てだったころに。 余裕なんてなかった、愛しい時間に。 智也、貴方は今、何処に居ますか。 私の他に、誰かを愛して居ますか。
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