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「何、を…」
言ってるの、陸。
陸は額を拭って千紗を鋭い目で見る。
「あのさぁ、どんなこと言ったってもう智くんは居ないんだからさ、いい加減諦めてくれないとウザいんだよね。」
「何で…そんなこと言うの?陸は味方じゃなかったの?」
唇が震える。
陸はそんな千紗を見て大きく溜め息をついて舌打ちする。
「いつまで悲劇のヒロインやってる気?自惚れるんじゃないわよ。」
ほぼ看板を塗り終わったのかペンキの入れ物を壁際に置いて何処かに行こうとする。
千紗は声がつっかえているのを感じた。
「いつかあたし達まで離れてくよ?友達っていうのは壊れやすいんだから。」
そう言って食堂を出て行った。
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