いつか当たる壁

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「ありがとう、エル。私は大丈夫だから…あなたも、気をつけて」  エルが何かを続ける前に、シェリスが鏡のように、エルが言わんとした言葉を返す。  エルはそれ以上、何も言わずに頷いた。  俺とシェリスも顔を見合わせ、頷き合う。  次の瞬間には俺とシェリスは、メインストリートから少し逸れた道を、区役所方面に向けて駆け出していた。
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