いつか当たる壁
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「早速お出ましか…っ!」 緑の戦闘服はラグズの配下の証だ。 走るスピードを落とし、シェリスを後ろ手に下げようと右手に制止を掛けさせる。 だが自然、足が止まると同時に、俺の少し後ろで鞘擦れの音が響いた。 「…お嬢様のお稽古事が通じるほど、ヤワな相手じゃねぇぞ」 シェリスが普段から腰に提げている、演説用の装飾剣が抜かれたのを耳で確認し、目は正面に向けたまま、釘を刺す。
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