一章 始まりの異議

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「まだ時間あるからさ、どういう事件かまとめてくれないか?」 或木が御霊に言うと 「まさか状況を分かって無かったのに引き受けたんですか」 じっと御霊が或木を見つめると 「わ、わりぃな…とにかく仕事欲しかったからさ…」 下がり気味に喋る或木 横山は黙っている 「仕方ないですね、それじゃまとめましょう」 まずは横山さんがとあるデパートに買い物に行きました そしたらです いつの間にか買った覚えのない物がバッグの中に入っていたんです そろをたまたま見掛けた従業員が通報して 今に至った訳です 「なるほどなぁ~」 「けど奇妙なことがあるんですよ」 御霊が言う 「ん?なにが?」 或木が聞くと 「確かに捕まった時にはあった盗品が刑務所につくと消えていたんです」 「なるほどな…だから盗品の証拠がリストなのか」 「そういうことです」 ここで或木は横山に 「あの、その日はなんのためにデパートへ?」 と、聞いた 「実は行ってないんですよ……そのデパート」 「な、なにぃい!!!」 驚くのも無理は無かったのだった……
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